プログラミング 美徳の不幸

Ruby, Rails, JavaScriptなどのプログラミングまとめ、解説、備忘録。

権利的収入の実態

日課の人間観察をするため、今日はヤクザ・金貸し・AVプロダクション・詐欺師しかいないと言われる歌舞伎町のルノアールで小一時間PC作業をしてました。

開始30分、意外と健全でむしろ同業者(macwordpressいじってるような人)のほうが目立ちましたが、少し時間が立つとピシッとしたスーツ、サングラスっぽい眼鏡、60~70歳くらいの男性3名が入店して(↓みたいな感じ)、
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ほどなくして坊主の60歳くらいの男性が入ってくると、「お疲れ様でございます」と中腰・膝に手を当てておじぎをしました(↓みたいな感じ)。
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で、あとは隣の席の若者3名が話をしていて、あとから20代後半くらいの男が参加してきました。

まぁ簡単に言えばアリックスというマルチ商法の勧誘をしていたようですが、この年にして私はマルチ商法の勧誘を受けたことがないので、リアルな勧誘方法を間近にしてとても勉強になりました。

どうやら最初にいた男3名は、すでにマルチに参加している2名が新しい1名を勧誘して、ちょっとしたリーダー的な存在(あとから入ってきた男、以後Mとします)にクロージングをかけてもらったみたいです。

たっぷり2時間近くかけて、Mは理路整然といろいろな角度から嘘にならない範囲でなるべく好印象をもたせるようにうまい具合にトークしていて感心しましたが、2時間近い話を箇条書きにするとこんな感じ。

1. 月5万10万の副収入があるだけでだいぶ生活は変わる、余裕ができる
2. 低リスクで副収入を実現するなら副業が無難だが、副業には労働的なものと権利的なものがある
3. 労働的なものとは、一言でいえばバイト。別の会社で働くもの。ただしこれは良くない、結局労働から開放されない。
4. 権利的なものとは例えばマンション経営。しかし資本が必要、資本がない場合でも作れる権利的収入を目指したほうがいい
5. 話は変わるが大手メーカーの洗剤(ジョイとか)は年間どれだけの広告予算を使っていると思う? 答えは50億 (私は100億くらいかなと思ったんですが + 本当かは知りませんが)
6. 要するにこの広告費をマスコミに流さず、消費者同士で融通できるような仕組みがあればいいよね。それがネットワークビジネス
7. 胡散臭いと思いますよね? それは歴史的にネットワークビジネス=ねずみ講というイメージがあるから。ねずみ講とは、連鎖的なうんちゃらかんちゃらで、最終的に破綻するもの
8. 普通にメーカーが本来支出するべき広告費を分け合ってるようなものだから、破綻はしない。そしてこの仕組は15%と10%の取り分があって、俺の紹介だと15%になる

まぁさすがに私もマルチ商法の勧誘を聞きに休日の昼下がりを過ごしているわけではないので一部は曖昧ですが、ざっくり言えばこんな話です。みなさん、この話のおかしいところがわかりますか?



月5万10万の副収入があると生活は余裕が出る→事実

ぶっちゃけた話私は会社から手取り30万くらいで年収420万くらいに調整して役員報酬をとってますが、はっきりいって都内では生活が苦しいレベルな気がしています。ただ、私の場合は別の会社がやってるメディアがあって、それがなんだかんだで月10万以上の収入になる。だから知り合いが店を開いて花を送る的な交際費はけっこう切りやすい。

労働的なことを副業にするべきではない→事実

近頃副業ブームですが、私は8割方否定的です。理由は大きく2点あり、

・副業=収入を多様化させ会社からの解放につながるみたいな言説があるけど180度的外れで、副業で使う会社のほうからすれば業務委託費の相場を知らずそれなりに教育されている人物を短期的に使える。採用前に副業でかかわらせてどの程度使えるか判断できる。本業の営業時間にもslackなどのレスを返させる(=副業先が本業から労働時間を盗んでいる)本業の社内ノウハウをうまい具合に流用させ、情報リスクは個人に負わせる、という具合に、はっきりいって搾取が横行しやすい
・週で8h×5を最低埋めている人にとって、それ以上を労働に使うことは家庭や休息に割く時間を奪うが、そのリスク・責任の所在が見えにくいから(極端な例で2社が8h×5で雇用し、労働者が朝8時から夜3時まで働いていたとして、この2社は労働基準法を守っていて、なんらかの事故が起きたら責任は100%労働者が負うべきなのか)。

と思っているからです。それなら本業の収入を上げる努力をしたほうがいい。
例外はリスクのある起業をするようなケース。ブログで月100万稼ぐような人も確かにいるので、そういうのを目指して本業の時間外に一発狙いでやってみるのは良いと思う。難易度はスーパーハードだけど。

メーカーの広告予算が個人に流れている→事実

いわゆるインスタグラマーとかに流れてますよね。まぁ結局そこもなんらかの会社がからむ(UUUMとか)ので、フラットに個人に流れるわけじゃないにせよ、そういうシフトが起きてるのは事実だし。

というふうに、前半部というか、一般論にとどまるなら基本的に間違ってないんですよね。8割の話はその一般論だから、反論がしづらい。
問題はその8割に同意したところで、アリックスとかいうネットワークビジネスをやる必要はなく、商品紹介ブログでamazonアフィリエイトやるとかinstagramのアカウント運用するとか、別にいろいろとやれることはあるわけで。

ただ、これは本当に痛感するんですけど権利的収入というか、そもそも労働と比例しない形で金を稼ぐのは本当に難しいです。なので最近はSaaSもそれっぽいブランドで中身は労働集約というのが多いですよね。ま、稼げるならそれでも全然いいと思いますが。