プログラミング 美徳の不幸

Ruby, Rails, JavaScriptなどのプログラミングまとめ、解説、備忘録。

クロネコヤマトの経営学

2年ぶりに電車通勤生活になったことで、電車の中ではKindleで本を読むようになった。 で、この3日ほど読んでたのがこれ。

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クロネコヤマトヤマト運輸2代目社長の回顧録。著者は創業者で父親の会社に入社しながら2代目に就任し、70年代に大口顧客の三越を切って一般顧客を対象に切り替えていく。要するにB向けのビジネスモデルを縮小して、C向けの宅急便という新規事業に打って出た話。

2代目ながら東大経済学部卒で論理的。当時としては非常にビジョナリーで現代的な経営をしていたのが分かる。 ちなみに個人的には労働組合との関わり方について非常に細かく気配りしたような書き方があった点(現在のベンチャーではほとんど労組との関係性について悩むことはない)、当時の労組は業種的にも相当に影響力があったんだなという時代柄を感じる。 あとは国内航空会社の出来レース的な価格体系が海外格安航空にパイを奪われたという話を援用して敵は外にいると説いてるんだけど、今後はヤマト運輸の強敵が佐川急便からAmazonのドローンやGoogleの自動運転車、Uberになるのではと思うと全く聡明な見識だと驚かされる。

まぁさすがに本文中に「いくらなんでも荷物が空を飛ぶことはできないので〜」という描写があって、ドローン配達までは非現実だと思っていたみたいだけど。

Kindleで読めるのでおすすめです。

余談

最近はてブでゲーム作って会社ぶっ潰した24歳みたいな記事がバズったんですけど、ああいう感じで失敗起業家になぜ失敗したかインタビューしていく本とかあれば読みたいですね。