ユニークユーザへの疑問
ウェブサイト、とくにメディアの大きさを測る指標としてユニークユーザ(UU)という概念がある。
月間UUといえば1ヶ月間にサイトを訪れたユーザのうち重複を除いた数を意味する。
ただ、どうもこのところUUをユーザ数と表現するのは厳しくなっていると思う。
UUとはそもそもどうやって測っているか。具体的な話をすれば多くのサイトではGoogle Analyticsのユーザ数とかSite Catalystの数字を指していると思う。これはサイトにアクセスするブラウザ側で持っているcookieにユーザの識別子を振って、その識別子の重複を省いてユーザ数としている。
ところでcookieはブラウザ間でシェアされず、デバイス間でもシェアされない。したがってある人が同じ月にMacのsafari, chromeおよびiPhoneのsafari, iPadのsafariでアクセスしたら同じユーザ一人だが4UUにカウントされる。まぁこれはまだいい。
個人的に問題じゃないかと思っているのは、アプリ内ブラウザも同様にcookieをシェアできない点。はてなブックマーク、gunosy, スマートニュースなどのキュレーションアプリ内で紹介、転送されたサイトは別のUUになる。
ということはUUという数字はバズ系のサイトにとっては大きくなる。今まで同じユーザが異なるブラウザを使って重複したUUをユーザ数と表現するのはセーフな感じがあったが、仮にアプリ内ブラウザからのアクセスが非常に多く、チャネルをたくさん持っているようなサイトが100万UUあったとして、「月間100万人が利用しているサイトです」と表現するのは誇大広告な気がする。
実質UUの提案
今更UUをなくすことはできないので、個人的にはUUを◯◯万人が利用と置き換える時にそのまま置き換えず、実質UUに置き換えるべきだと思う。
実質UUの計算は厳密には不可能だが、概算値を出す方法はあると思う。
名目UU ** 実質UU率 = 実質UUという感じ。
実質UU率を算出することは難しいがソーシャル流入割合は実質UU率に相関を持っている気がするので、そういうところからやればいいと思う。